漏電ブレーカーはテストボタンで故障チェック!故障時の対処法も徹底解説!

みなさんはご自宅に設置されている「ブレーカー」を確認したことがありますか?

停電を起こした際に、電気を復元させるためにブレーカーを触ることがあるかと思いますが、なかなか日頃からこのブレーカーが正常に作動しているかどうかをチェックする機会は少ないですよね。

ブレーカーは電気を復元させるためだけのものではなく、漏電が発生した際にそれを検知して電気を遮断してくれる「漏電ブレーカー」というものも備わっています。

しかし、長い年数使われている場合など、劣化により正常に作動していない場合もあります。その場合、漏電に気づくことができず、余分な電気代の請求を受けたり、最悪の場合感電や火災を招いてしまうこともあります。

目で見て確認することが難しい「漏電」から身を守るために、ぜひ月に一度、漏電ブレーカーが正常に作動しているかをテストボタンを使ってチェックしてみましょう。

漏電ブレーカーってなに?

漏電ブレーカーとは、分電盤の中に備わっている3つのブレーカーの中の1つです。

漏電とは、文字通り「電気が漏れ出してしまうこと」をいい、漏電が発生した場合、通常流れているはずの電気量が電気回路から外へ漏れ出すことにより減ってしまいます。

漏電ブレーカーは、その回路内の電気量の差を検知し、漏電と判断すると自動的に電気を遮断してくれるのです。

電気が遮断されるとご家庭の電気が全て使用できなくなります。

停電ではないのに電気が消えてしまった場合には漏電の可能性があるので、この漏電ブレーカーをチェックしましょう。

分電盤にはこのほかに、下記の2つのブレーカーも備わっています。

「アンペアブレーカー」:ご家庭の電気の総量を管理してくれ、電気事業者との契約以上に電気を使ってしまった場合に電気を遮断する働きをするもの。

一度にたくさんの電気を使った際に電気が落ちてしまうのは、このブレーカーの働きによるものです。

「安全ブレーカー」:複数のスイッチがあり、それぞれが各部屋・場所に流れる電流を管理してくれるもの。

それぞれのブレーカーの特性を覚えておけば、停電や漏電が発生した際に落ち着いて対処できますね。

テストボタンってなに?

漏電による感電や火災の被害を未然に防ぐためにとても重要な「漏電ブレーカー」ですが、漏電が発生した際にしか作動しないため、普段では正常に作動しているかどうかは確認してみないと分かりません。

では、どのように確認するかといいますと、分電盤に付いている、「テストボタン」を使用します。

テストボタンは、漏電ブレーカーがきちんと動作するかを確認するために設置されています。

このボタンを使用し、定期的に動作確認をすることで、万が一の漏電に備えましょう。

分電盤に「テストボタン」と表示されたボタンがあるので分かりやすいと思います。

テストボタンの使い方

では以下の手順で実際にテストボタンを使って漏電ブレーカーの動作確認をしてみましょう。

①まず、漏電ブレーカーのスイッチが「入」になっていることを確認します。

②次にテストボタンを押します。

漏電ブレーカーが正常に作動していれば、この時に漏電ブレーカーが「切」になり、テ ストボタンとは別にある「漏電表示ボタン」がポンと飛び出してきます。

これでご家庭内の全ての電気が切れ、漏電ブレーカーが正常に作動しているという確認 が取れます。

③動作確認ができたら、電気をもとに戻すために、再度漏電ブレーカーを「入」の状態に戻しましょう。

漏電ブレーカーのスイッチが真ん中までしか降りてない場合には、一度完全に下まで降ろしてから、上に持ち上げ「入」の状態に戻します。

漏電ブレーカーを持ち上げても、漏電表示ボタンが押し込んだ状態に戻らない場合は、手動で押し込んで戻してください。

テストボタンを押しても作動しない!?対処方とは

きちんと手順通りに確認しているのに、漏電ブレーカーが作動しない場合は、テストボタンが故障しているか、漏電ブレーカー自体が故障していることが疑われます。

漏電ブレーカーがきちんと作動しなければ、いざというときに漏電に気づくことが難しくなってしまいます。

故障を放っておくと感電事故や、火災事故にもつながる恐れがありますので、すぐに電気工事業者に修理をしてもらいましょう。

一般的にブレーカーの寿命は13年といわれているので、使用年月が長くなってきている場合は、早めにブレーカーの交換をした方がよいでしょう。

漏電対策もしっかりと!

漏電ブレーカーもテストボタンも正常に作動したことが確認できたらひとまず安心ですが、そもそも漏電を引き起こさないように日頃からできる対策で予防しましょう。

コンセントやプラグの掃除をする

「トラッキング現象」という言葉を聞いたことがありますか?

これは空気中の湿気を含んだホコリがコンセント周りにたまり、電気プラグの差し刃に流れる電流に触れることでショートを起こす現象です。

これにより、プラグが焦げてしまったり、最悪の場合発火して火災が起きてしまうのです。

これを防ぐために、コンセントやプラグのホコリはこまめに掃除するようにしましょう。

電気コードの破損に注意する

電気コードはまさに電気の通り道となるものです。

これが長年の使用により劣化していたり、傷ついてしまっていると、そこから電気が漏れて漏電につながってしまいます。

電気コードをまとめるために、コード部分を曲げて束ねてしまいがちですが、破損する可能性があるのでやめましょう。

また、ペットを飼っているご家庭も、電気コードの破損に注意が必要です。

子犬や子猫などにとって長いヒモはおもちゃのようなものです。

かじって遊んでいるうちにコードが破損してしまった場合、感電してしまうことがあるので、ペットが誤って遊ばないようにカバーをつけるなどの対策をして十分に気をつけましょう。

ペットと同じ理由でネズミなどの害獣にも注意が必要です。

ネズミなどの害獣は狭い隙間や壁の中に入り込み電気配線を傷つける可能性があります。

目の届かない天井裏などはなかなかコードの破損に気がつけず、漏電が発生してしまうと火災事故につながりやすくなるので、害獣がいる場合には早めに対処することをおすすめします。

たこ足配線をやめる

一カ所のコンセントで複数の電気製品が使える便利さから、ついついたこ足配線してしまいがちですよね。

ですが、たこ足配線をすることで規定の電気量を超えて使ってしまいやすくなり、その結果、コンセントが発熱し火災を起こしやすくしてしまいます。

アース線を使用する

漏電ブレーカーと合わせて覚えていただきたいのが、この「アース線」です。

漏電を防ぐためにとても重要な線で、アース線は湿気の多い場所や、水回りで使われる電気製品への取り付けが義務付けられています。

アース線は、電気製品が漏電していた場合に製品にたまった電気を大地に逃がす働きをもっています。そのため漏電に気がつかずに触ってしまった場合にも、感電の被害から逃れることができます。

アース線が取り付けられている電気製品には以下のようなものがありますので、一度確認してみましょう。

・冷蔵庫

・洗濯機

・電子レンジ

・エアコン

・室外機

まとめ

漏電しているかどうかは目で判断することが難しい現象です。

気がつかずに放置していると、感電してしまったり、火災を引き起こす原因になりますので、月に1度、テストボタンを使って簡単にできる漏電ブレーカーの動作確認を行いましょう。

万が一の漏電を防ぐための予防も大切です。

今回紹介しました漏電対策はどれも今すぐにできる簡単な予防法ですので、ぜひ試してみてください。

電気コードの破損は小さなお子様やペットにも危険がおよぶことも考えられます。

事前の対策をして安心して過ごしましょう。

漏電は感電の危険性があり危険です。

ご家庭内で気になる箇所がある場合、自分で修理するのではなく、必ず電気工事業者に相談してください。

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