エアコンが漏電していたら?対処法・原因と調査方法を解説!

暑い夏や寒い冬を快適に過ごすために必要な電化製品といえばエアコン。

近年では夏場に夜間であっても気温が高く、クーラーをつけたまま就寝する必要があることも多いですよね。

そんな私たちの生活に欠かせないエアコンですが、いくつかの原因により「漏電」を引き起こし、使えなくなってしまうことがあります。

漏電とは、電化製品を使用する際などに、電気が本来通るべきルートをはずれて、外に漏れ出してしまうことをいいます。

漏電した製品に誤って触れてしまうと感電の恐れがあるので注意しなければなりません。

ご家庭に「漏電ブレーカー」が設置されている場合は、漏電を感知した際にブレーカーを落としてくれますので、エアコンを作動させた際にブレーカーが落ちる場合には、漏電を疑ってみましょう。

この記事ではエアコンが漏電した際の対処法などについて解説します。

エアコンが漏電した際の対処法

エアコンの漏電が疑われる際の対処法をお伝えします。

先ほどもお伝えしたように、漏電した電気製品に触れると感電する恐れがありますので、修理は専門業者に依頼する必要があります。

その前にご自身の安全を確保するという目的で以下の手順で対処してください。

①ブレーカーを切る

ブレーカーを切ることで、電気の流れを止めることができますので、まず初めにブレーカーを切りましょう。

②コンセントを抜く

ブレーカーを切った後にコンセントを抜きます。

ブレーカーを切った直後は、コンセントに触れると感電する可能性がありますので、

安全のため、ブレーカーを落としてから時間を置いてコンセントを抜きましょう。

その際、しっかりと乾いた手でコンセントに触れるようにしてください。

③アース線を外す

アース線とは緑色と黄色のコード線です。

漏電した際に、製品にたまった電気を地面に埋め込まれた金属を経由して大地に放出する働きをもっており、主に水回り付近で電気を使う製品に取り付けが義務付けられています。

「エアコン」と「水回り」と聞くと、関係がないような気がしますが、室内で使われるエアコン本体には必ず室外機が配管でつながれているため、「水回りで使用する電気製品」に該当するのです。

④業者に依頼

①〜③までが私たちができる対処法です。

その後は漏電の知識をもったプロにお任せしましょう。

漏電は感電の危険性があるため、電気工事士という資格をもった方しか修理ができない決まりになっています。

エアコンが漏電する原因

では、エアコンが漏電する原因を解説していきます。

室内の温度を快適に保つのに必要不可欠なエアコンが、ある日突然漏電によって使えなくならないように、日頃から気をつけておきましょう。

エアコン本体の劣化・故障

まず初めに原因の1つとして疑われるのが、エアコン本体の故障です。

電気製品にはすべて寿命があり、その年数を超えて使用している場合に、製品が劣化し漏電を引き起こすことがあります。

劣化や故障はエアコン本体だけではなく、電気ケーブルでも起こります。

電気の通り道である電気ケーブルは「絶縁体」という電気を通しにくい物質で覆われていますが、劣化してしまうことで電気が漏れ出し漏電してしまいます。

ちなみにエアコンなどの電化製品には「標準使用期間」というものが設定されており、メーカーなどによって年数は異なりますが、「標準使用期間は10年」というふうに記載されています。

これは製品を安全に使用できる期間の目安として定められているもので、製品、または取扱説明書などに記載されていますので、一度確認してみましょう。

標準使用期間を大幅に超えて使用していたり、劣化が見られる場合には早めに買い替えることで漏電対策となります。

室外機、コンプレッサーの劣化・故障

エアコン本体とつながっている室外機は通常屋外の風通しのよい場所に設置されます。

室外機は屋外で使用される前提で作られてはいますが、それでも長年雨風に打たれることで湿気や雨水、小さなゴミなどが内部に入り込み、だんだんと劣化していくことで漏電を引き起こしやすくなります。

また、「コンプレッサー」の故障も漏電の原因の1つになりかねます。

長年の使用による劣化での故障の他に、室外機に入り込んだ小さなゴミがフィルタを通り抜けコンプレッサーに詰まってしまうこと、温度を下げるために使われる冷媒という物質が、コンプレッサー内部のオイルと一緒に外に漏れ出し、コンプレッサー内で摩擦を引き起こすことなども、故障へとつながります。

配線の劣化・故障

「エアコン本体」や、「コンプレッサー」などに異常がない場合、配線に問題がある場合があります。

エアコンは大電流を取り扱う機器です。「専用のコンセント」を設置することが義務付けられていますが、そのコンセントの配線に他の製品がつなげられている可能性もあります。

そのような場合に、エアコンではない他の電気製品が漏電を起こした場合にも、エアコン用の配線で漏電が発生したと判断されてしまい、漏電ブレーカーが作動してしまいます。

エアコンを調査して問題がなかった際には、エアコンの配線に他の電化製品のコンセントが配線されていないかもチェックしてみると良いですね。

エアコン漏電箇所の調査方法

漏電は目には見えない現象であるため、漏電に気が付くこととなるきっかけは、漏電ブレーカーが落ちたときが多いでしょう。

慌ててブレーカーを元に戻してしまうと漏電箇所が発熱し火災につながる危険性がありますので、落ち着いて対処する必要があります。

ブレーカーを使えば、どこが漏電しているのかが特定できますので覚えておきましょう。

ブレーカーを使って漏電箇所を特定する方法

漏電の疑いがある場合はブレーカーを使って漏電箇所の確認をしてみましょう。

一般のご家庭に設置されている分電盤には以下の3つの種類のブレーカーがついています。

・アンペアブレーカー

・漏電ブレーカー

・安全ブレーカー

【特定方法】

①まずすべてのブレーカーを「切」の状態にする。

②アンペアブレーカーを「入」にする。

③漏電ブレーカーを「入」にする。

④安全ブレーカーを1つずつ「入」にしていく。

この時に、漏電ブレーカーが「切」になれば、直前で入れた安全ブレーカーにつながる電気回路で漏電が発生していることがわかります。

エアコン稼働時にブレーカーが落ちる場合

上記の「特定方法」で問題がなくても、実際にエアコンをつけると漏電ブレーカーが落ちる場合があります。

その際は、エアコン本体が故障していると考えられますので、修理するか、もしくは交換したほうが良いでしょう。

エアコンが稼働していないときにブレーカーが落ちる場合

エアコンが稼働していなくても漏電ブレーカーが落ちる場合は、エアコンの回路や配線が原因の可能性があります。

配線が漏電している場合には、触れると感電の恐れがありますので、ブレーカーを一度切ってから触れるようにしてください。

エアコンには黄色と緑色の「アース線」が接続されている場合が多いですが、こちらも外しておきましょう。

アース線はコンセントを抜いてから外してください。

エアコンの漏電による事故を防ぐには

現代の生活には欠かせないエアコンですが、突然故障してしまわないように事前に対策をほどこしておきましょう。

エアコン専用の延長コードを使用する。

エアコンが使用する電気量は家電の中でも大きいものです。

そのため、一般的な延長コード使用してしまうと、大量の電流によって故障してしまう可能性が高くなります。

延長コードを使う際にはかならず専用のものを使うようにしてください。

エアコン専用コンセントに他の電化製品をつながない。

エアコンは大量の電気量を使用するため、エアコン専用コンセントの設置が義務付けられています。

一般的な電化製品は使用する電圧なども違うため、エアコン専用コンセントにつないでしまうと発熱する恐れがありますので注意してください。

アース線が取り付けられているかの確認

「アース線」は湿気の多い場所や、水回りで使われる電化製品へ取り付けが義務付けられています。

エアコンは結露などにより漏電する可能性の高い電化製品です。

もしもご家庭のエアコンが漏電していた場合に、アース線が取り付けられていれば、製品にたまった電気を大地に逃がす働きをしてくれますので、誤って漏電箇所に触れてしまった場合にも、感電のリスクを減らしてくれるのです。

まとめ

真夏や真冬に起こると快適な生活に支障をきたすエアコンの漏電。

それだけではなく、エアコンは大量の電気量を使用する製品のため、漏電した際に誤って触れてしまうと、その分感電のリスクも大きなものです。

エアコンの漏電がおこった際には慌てず対処し、専門の業者へ修理の依頼をしてください。

安心安全にエアコンを使用するためにも、日頃からの漏電予防対策もしっかりとおこない、快適な毎日をおくりましょう。

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