【漏電ブレーカーには寿命がある!】交換時期と確認方法を教えます

365日24時間、休むことなく電気の見張りをしている漏電ブレーカー。

漏電ブレーカーとは、電気の漏れを検知したときに電流を遮断する安全装置です。

漏電のリスクを避けて暮らすために、なくてはならない漏電ブレーカーですが、その「寿命」について考えたことはありますか?

安全な生活を陰で支える漏電ブレーカーは、漏電が起こらなければ、その存在すら忘れてしまいがちです。

しかし、漏電ブレーカーにも様々な原因で劣化が起こり、必ず寿命はやってきます。

漏電ブレーカーの寿命や劣化に気づかず放置しておくと、重大な事故にもつながりかねません。

そこで今回は、漏電ブレーカーの寿命にかかわる「漏電ブレーカーが劣化する原因」や、「漏電ブレーカーの交換時期の確認方法」のほか、「漏電ブレーカーを交換する方法」について解説します。

漏電ブレーカーの寿命が気になる人は、是非参考にしてください。

漏電ブレーカーに寿命はある?

家電や機械などのモノの調子が悪いとき「寿命かも」と考える人は多いでしょう。

生き物の一生という意味の「寿命」という言葉ですが、モノがこわれずに動く期間やリミットの意味で使うことも多いですね。

漏電ブレーカーは「縁の下の力持ち」的な役割のため、目立つ存在ではありません。

そのため、何かきっかけがなければ、漏電ブレーカーの劣化や寿命に気づくのは難しいでしょう。

しかし、漏電ブレーカーにも寿命はあり、いつか正常に作動しなくなるときがやってきます。漏電ブレーカーの寿命に気づかず放置しておくと、漏電が起こっていても対処できず、火災や感電などのリスクを負うことになりかねません。

そこで、「漏電ブレーカーの耐久年数まで、まだ数年あるから大丈夫」と考える人もいるでしょう。

しかし、漏電ブレーカーなどの「寿命」や「耐久年数」は、「通常の使い方をしていれば問題なく使用できる」との想定で、メーカーに判断されている期間です。

自分では通常の使い方をしているつもりでも、漏電ブレーカーが劣化し寿命が短くなっているケースもあるのです。

漏電ブレーカーなどのブレーカー類は、13年前後が交換時期として推奨されていますが、これは「耐久年数」(寿命)の「目安」として考えてください。

漏電ブレーカーの寿命は、様々な原因によって劣化が起こると想定よりも短くなることがあります。

では、漏電ブレーカーの寿命を早める原因とは、どのようなものなのでしょうか。

次は、漏電ブレーカーの耐久年数を短くする「漏電ブレーカーが劣化する原因」について説明していきます。

漏電ブレーカーが劣化する原因

漏電ブレーカー耐久年数の目安は13年前後、と上で述べましたが、13年を過ぎたから寿命がきているとは限りません。

しかし、原因によっては10年も経たない間に、危険なレベルまで漏電ブレーカーの劣化が進むこともあるのです。

漏電ブレーカーの寿命を短くする劣化の原因は、次のようなものです。

気候や環境

気候や環境は、漏電ブレーカーの耐久年数や寿命に大きな影響を及ぼします。

分電盤が、海に近い場所や、風雨が強く湿度の高い地域の屋外に設置されていると、劣化しやすく漏電ブレーカーの寿命が短くなります。

このような環境に設置する分電盤の素材は、気候の変化に強く漏電ブレーカーなどをしっかりと守ってくれる、劣化しにくいステンレスなどを選びましょう。

結露

漏電ブレーカーや分電盤など、電気にかかわる設備や機器などに、水分は大敵です。

しかし、気づかないうちに分電盤の内部に結露が発生してしまうこともあります。

冬場によく発生する結露ですが、分電盤に結露が起こると漏電ブレーカーが劣化して寿命を縮めるばかりか、故障にもつながりかねません。

また、結露だけではなく、雨漏りなどで分電盤の中に水滴が入ることもあります。

日ごろから、分電盤に結露や水滴がないかチェックを怠らないようにして、漏電ブレーカーの劣化を防ぎ、寿命を延ばすようにしましょう。

設置場所や扱い方

漏電ブレーカーの耐久年数は、設置場所や扱い方によって短くなることがあります。

分電盤が次のような場所に設置されていたら、漏電ブレーカーの寿命が短くなる可能性がありますので注意が必要です。

・温度や湿度が高くなりやすい場所

・衝撃や振動が起こりやすい場所

・掃除がしづらくホコリが溜まりやすい場所

また、以下のような分電盤やブレーカー類の扱い方も、漏電ブレーカーの寿命を縮める原因になります。

・頻繁に分電盤の開け閉めをする

・漏電ブレーカーのテストボタンでのテストを繰り返し行う

・何らかの原因で漏電ブレーカーが頻繁に作動する

交換時期として推奨されている期間が13年前後、と耐久性は低くはないものの、漏電ブレーカーは上記のようにデリケートな性質も併せ持っているのです。

では、漏電ブレーカーの寿命が近づいた場合の交換時期は、どのように確認するのでしょうか。

次は、「漏電ブレーカーの交換時期の確認方法」について説明していきます。

漏電ブレーカーの交換時期の確認方法

漏電ブレーカーが寿命で正常に働かなくなると、漏電が起こっても放置することになり非常に危険です。

漏電ブレーカーの交換時期は、次のような異変で確認することができます。

ブレーカーが頻繁に落ちる

漏電ブレーカーは、電気の漏れを感知したときに電流を止める働きをします。

しかし、漏電の可能性がないにもかかわらず、繰り返し漏電ブレーカーが落ちてしまう場合があります。

このような誤作動が起こるのは、漏電ブレーカーの寿命が近づいている兆候と考えられるため、交換時期を検討したほうがよいでしょう。

漏電ブレーカーに異変が起こる

漏電ブレーカーや分電盤に以下のような異変が起こっていたら、寿命がきている可能性が高いため、交換時期と考えたほうがよいかもしれません。

・分電盤やブレーカーなどが異常に熱くなっている

・分電盤が異音を発している

・分電盤やブレーカーに破損や焦げたような形跡がある

これらのほかにも分電盤や漏電ブレーカーに異常な点があれば、専門の業者に相談し、速やかに点検を依頼したほうがよいでしょう。

電気代が高くなった

電気代が急に高くなるときの原因には、電気の使い過ぎやメーターの故障などのほか、漏電の可能性もあります。

しかし、漏電が起こったときは、漏電ブレーカーが漏れた電気を検出して電気をストップさせるため、電気代が高額になることはないはずです。

ただし、漏電が発生したときに漏電ブレーカーが落ちるのは、正常に機能している場合のみです。

漏電ブレーカーが寿命で正しく働かず電気が漏れ続けると、電気代が異常に高くなることもあるのです。

漏電を放置するのは大きなリスクを負うことになるため、電気代が急に高くなったときは、電力会社や専門の業者に相談してみましょう。

漏電ブレーカーが寿命!交換するには?

漏電ブレーカーに寿命や耐久年数のリミットが感じられたら、早めに交換を検討しなければなりません。

そこで、「分電盤の交換は、自分でできるのでは?」と考える人もいるかもしれませんが、漏電ブレーカーなどの交換作業には、電気工事士の資格が必要です。

資格のない人が漏電ブレーカーの交換を行うと、法律により罰則が科せられるだけでなく、火災や感電のリスクを負うこともあるのです。

分電盤の交換などの電気工事は、命にかかわる危険を伴う作業のため、必ず専門の業者に相談しましょう。

まとめ

今回は、漏電ブレーカーの寿命や、劣化の原因のほか、交換時期の確認方法などについてご紹介しました。

漏電ブレーカーの寿命や劣化を放置しておくと、感電や火災の事故につながり、ときには命にかかわることもあります。

漏電ブレーカーに寿命の兆候が感じられたら、できるだけ早く専門の業者に相談することが大切です。

かけがえのない命や住まいを守るため、漏電ブレーカーなどに異変が起こっていないか、日ごろから注意を払い、定期的に点検を行いましょう。

無料相談受付中

もし漏電でお困りでしたら、当メディアへお問い合わせ下さい。

漏電修理の対応が可能な全国の電気工事業者を無料にてご紹介します。